二郎は鮨の夢を

先日、公開されたての「二郎は鮨の夢を見る」を見てきた。
銀座にある6年連続ミシュランガイドで3つ星を獲得した「すきやばし 次郎」
という寿司屋の大将小野二郎(85歳)とその息子2人についてのドキュメンタリー映画だ。
(店の方は「次郎」で本人は「二郎」っていうとこが若干ややこしい)

内容はよくある「職人すげえ」な感じなんだけどそれでも結構良かった。
オーケストラをBGMに次々とシンプルな寿司が握られていく様はとても美しかったけど
そこは置いとくとして。


見ている中盤ぐらいから少し気になる事があった。
この映画はデヴィッド・ゲルブ(David Gelb)監督によるアメリカ映画だ。
ナレーションも含め全て日本語で構成されている映画を通じて
外国の方々に二郎さんの魅力を伝えるのって
ものすごく難しい事なんじゃないのかなっていう事。


日本人についてのドキュメンタリーを作る時って
1「日本人はこういう感じ」で
2「日本においてこういうもの」で
3「その中でも彼はこうでこうだったからすごい」を説明していくわけじゃん。

これの1と2にあたる「前提部分を観客がどれぐらい認識しているであろうか」を、
製作側は想定しておかないといけないわけでしょ。

例えば同じテーマ同じ尺でNHKがプロフェッショナルを作ろうと思ったら
1と2はほぼいらないから3に全部の尺を注げばいいわけじゃん。
でも外国人が作ろうと思ったら、1と2についての説明も盛り込まないと
「知り合いから自分の知らない友達についての話を延々と聞かされる」ようなものになっちゃう。
かといって1と2に時間をかけすぎると肝心の「この人の!ここが!」っていうところが薄くなっちゃう。


って考えると内容の良し悪しとか表現方法の前に
異文化の事をまとめて伝えるのってものすごく難易度の高いことなんだな……
と、途中から思いながら観てた。

単純に映像としてもきれいだしDVDが出れば欲しいかも。
もし可能であればもう少し掘り下げたものを見たい気もするから
同じテーマでNHKに作ってみてほしいかもしれない。

広告を非表示にする